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天頂プリズムとアイピースの評価 [天文]

毎度です。昨夜は0時50分頃に木星の大赤斑が木星中央を通過する予定だったので、意気揚々と23時過ぎに空を見上げてみたのですが…

ものすごい薄曇り。星は全く見えず、にじんだ木星がかすかに見えている程度でした(涙)。

それでも望遠鏡で見れば模様ぐらいは見えるかも、と思って望遠鏡で見てみると…まるでウィル・オー・ウイスプのようにゆらゆらと揺らめき、模様なんてまったく見えませんでした(涙)。

というわけで、金、土曜と続けて星見をして寝不足気味だったので、昨日は0時前に寝ちゃいました(笑)。

というわけで、先日買った天頂プリズムとアイピースですが、何度か見ているうちに正しい評価が固まってきたので、簡単にまとめておきたいと思います。この手の激安品はネットにレビューがあまり転がっていないようなので…。

まずは天頂プリズム。コイツはなかなかいい品物…は言い過ぎかな(笑)。普通の天頂プリズムでした。光軸のずれも無さそうで、明るさも予想通りで、アトラス80付属の天頂ミラーよりははるかに良く見え、値段に見合う期待通りの性能でした。ただ、167倍まで上げて月を見ると色収差が目立つようになるのですが、これは不可避の物理的現象で、プリズムの瑕疵には当たらないことに注意が必要です。「色収差」だけが独り歩きするとこの品物の評価が下がってしまうので、もし引用する方がいればご注意ください。

とはいえ、そのうちその色収差も気にならなくなっていたので(笑)、ニンゲンの慣れって恐ろしいものです(苦笑)。というわけで、月などを高倍率で観察する時以外は十分使えるので、買って良かったと思っております。高倍率での色収差はちょっと…という方は、諭吉さんを用意して高級なミラーを検討してください。キリがないかもしれませんよ(汗)。あと、短焦点の屈折をお持ちの方は、始めから天頂ミラーを検討してください。天頂プリズムでは確実に球面収差や色収差が目立ち、使い物にならないはずですので、念のため。

続いて GS FMC Plossl 32mm ですが…こいつはなかなか評価が難しい。まずは良い点から。

良い点としては、視界は十分クリアーで、シャープさも申し分ありません。月などはとてもきれいに見えます。あと、これは良い点というか当たり前の点というか、見かけ視界はカタログ値通りきちんと50度はありそうで、31.7mmスリープで得られる最大の実視界がきちんと実現できます(実際に測ったわけではありません。M42やプレアデス星団を見た感じで、という程度です。念のため)。

悪い点としては…星像をよーく見てみると、わずかにヒゲが見えます。非点収差です。とはいえ、M42のトラペジウムは分離していたので(最小離角8.9秒)、観望には問題ないレベルです。気になる人は気になるかもしれません。あと、アイポイントには意外と厳しく、ブラックアウトしやすいです。

というわけで、どんなに低倍率でも精度が必要、という人にはオススメできませんが、精度はそこそこでいいから、31.7mmスリープで最大の実視界が得られて、シャープでクリアで安いアイピースが欲しい、という人にはオススメできます。なんつっても安いですからね~(笑)。懐が厳しい人にはオススメです。

というわけで、三連休も今日で終わりです。明日から仕事か…(涙)。幸い今夜は雨模様。星は見られないので、早めにおとなしく寝ることにしましょうか。それでは、またっ。
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8cmで見た木星の衝撃 [天文]

毎度です。今日は連休の中日。もうすっかり春めいてきて、エアコンもいらないくらいの暖かさです。

というわけで最近は天文ネタが続きますが(笑)、3月12日は満月だったので、写真を撮ってみました。
Moon_20170312.jpg
オリジナルはのっぺりとした絵だったので、トーンカーブをちょこっといじってます。本当はもっと満月のまぶしさを表現したかったのですが、ティコクレーターの明部の辺りと海の暗部のバランスを取るのが難しく、こんな感じになってしまいました(汗)。もっとうまい方法あるのかな。

続いて17日。13日ぐらいからずっと曇り空が続いていたのですが、17日は水蒸気が多そうながらも晴れて星が見えていたので、前の記事の予習を実行してみることにしました(笑)。

まずは手始めにM42を見てみると、やはり透明度はイマイチの様子。試しにM1に筒を向けてみると、案の定まったく見えません(苦笑)。仕方ないのでM41を見ようと思ったのですが、ファインダーでM41が見えません(汗)。おそらくですが、晴れてそうで薄い雲がかかっていたのではないかと思います。M41、38、36、37、そしてM35を見ていったのですが、微光星がほとんど見えず、しょぼしょぼでした(苦笑)。

続いておおいぬ座の足元を狙います(エスキモー星雲は忘れて見ませんでした)。δ(デルタ)星を視界に捉え、東に視野を動かしていきます。途中にNGC2354があるはずですが、まったく見えません(苦笑)。もうちょっと動かすとτ(タウ)星が視界に入ります。PL32mmだと実視界が1.6度あり、明るい星がほぼ確実に2個以上入るので、導入が楽ちんです(笑)。

τ星は2362を構成する星のひとつですが、32倍では小さくて見えにくいので100倍に上げてみると、τ星の周りを微光星が取り巻きとてもキレイ。続いて北上するとADS5951が視界に入ります。橙色と青色の対比がとてもキレイ。小口径でも十分楽しめる二重星です。

続いて良く見えたM47とよく見えなかったM46(苦笑)を見たら、2440にチャレンジです。星図を頼りに視野を移動させると、いましたいました。しかし暗いな(汗)。何度か見ていますが、一番暗く見えたかも。空の状態はあまり良くなかったようです。

ここでいったん間を空けて(ごはん食べてました)後半戦です。いきなりしし座のM95、96、105に筒を向けてみると…まったく見えません(涙)。心眼レベルでもありませんでした。ということで、明るく輝く木星に筒を向けてみると…

おおおぉぉっ?なんだかよく見えます!大赤斑がくっきりとよく見え、南赤道縞には大赤斑の後ろで渦を巻いたうねうね模様まで観察できます!北赤道縞と北温帯縞がきちんと分離し、南南、および北北温帯縞もくっきりと見えています!

コイツはすげぇ!今まで見た木星の中で一番の見え方です!夜中の家の前で「おぉ~すげぇ~」とぶつぶつ独り言を言う怪しいオヤジになっていましたが(笑)、気にせずひとりで興奮しておりました(苦笑)。

これは撮らねば!と思って急いで準備して撮った一枚がこちら。
Jupiter_20170318.jpg
屈折経緯台ではおそらくこれが限界のような気がしますが、良く撮れました(笑)。眼視ではもっとはっきりくっきり見えていましたが、コリメート一発撮りではそのように撮るのは難しそうです。それにしても良く見え、良く撮れています。

8cm屈折でここまで見えるとは…自分でもこれは衝撃でした。アトラス80の実力といえばそうなんでしょうけど、その実力をまざまざと体感して、ちょっと自分の考えを改めなければ、と思っています。というのも、8cmでは銀河はおおむね厳しく、大赤斑も(今までは)よく見えなかったし、やはり大きな望遠鏡でないと…と思い始めていたからです。自分の中で8cmの限界を見極めた気になっていたのですが、そうではなかったというこの衝撃。世の中の小望遠鏡ユーザーの皆様。あなたの望遠鏡の潜在能力は高いかもしれませんので、もうちょっと真剣に見てみてください。その実力を垣間見せてくれるかもしれませんよ。

今夜の木星の大赤斑の中央点通過時刻は24時50分頃です。23時ぐらいから夜中の3時ぐらいまでは見えているので、今夜も晴れたらチャレンジしてみるつもりです。ではまたっ。
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夜空の予習をしてみた [天文]

毎度です。なんか最近スカッと晴れないので、星を見ることができません。なので、ちょっと夜空を巡るための予習をしてみました(笑)。

20時頃ならまだ冬の大三角形が見えているので、M42で空の具合を確かめます。よく見えるようならM1にチャレンジしてみて、そうでもないならシリウスの下にいるM41あたりで癒されましょう。

この頃天頂付近にはメジャーな散開星団が見えているので、M38、36、37と辿って、個人的には散開星団の中で一番キレイだと思ってるM35を見たいところです。

ふたご座にはメジャーな惑星状星雲であるNGC2392(エスキモー星雲)がいて、小望遠鏡でもよく見えるので見てみましょう。ふたご座のδ星のやや東にいるので、星図を頼りに導入します。二重星っぽい星の片方がぼやけていれば、それが2392です。思い切って倍率を上げて見るのも面白いでしょう。

ここで南下しておおいぬ座の天体を狙います。まずは足元のδ星から東のτ星を視界に入れて目を凝らすと、τ星の周りに微星が見えます。これがτ星団(2362)です。中倍率で見るとキレイです。ここから北上すると、二重星ADS5951が視界に入ります。南天のアルビレオと呼ばれ、青と橙の対比がキレイな二重星です。

ここで北上して見やすいM47と見えにくいM46を見たら、惑星状星雲2440にチャレンジしてみましょう。コイツは全天で最も温度の高い天体です。

M46南西の5等星を視野に入れて、星図を頼りに暗い星を辿っていくと、9等星の二重星が見えてきます。その西側の星を倍率を上げて見て、ぼやけたら2440です。これが導入できれば、大抵の天体は導入できるはずです。

続いて夜中に見える天体を…と言いたいところですが、長くなるのでまた次回…って、iPadだと打つのが大変な割には短かったかも(笑)。Bluetoothキーボード買おうかな(爆)。ではまたっ。
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天頂プリズムとアイピース、買ったった [天文]

毎度です。いつもなら調子に乗ってツイッターに上げてしまう(苦笑)ネタですが、最近ブログをサボっていたので(汗)、最初にブログにアップすることにします。

前の記事でポチった天頂プリズムとPL32mmアイピースが届きました。届いてびっくり。
CIMG3800.jpg
まぁなんて簡素な送り方(笑)。オライオンのファインダーが届いた時は箱に入れられて届きましたが、こちらはクッション封筒だけでした。他の人のブログなどで聞いてはいましたが、まぁ、壊れたりしていなければ、いいか。

開けてみました。
CIMG3801.jpg
まぁなんて簡素な箱(笑)。アイピースの方は(写っていませんが)かろうじて箱に中身の内容を示すシールが貼ってありましたが、天頂プリズムの方はまったくの無地箱です(笑)。ま、格安なので文句はありませんが、せめて製造国ぐらいは印刷しておいてほしいものです。

箱を開けて取り出してみました。
CIMG3802.jpg
おぉ、こちらはホームページの写真通りの品物が出てきて、少しホッとしました。

アイピースをチェックしてみました。
CIMG3803.jpg
問題なさそうです。反射を見るにマルチコートであることに間違いは無さそうです。

天頂プリズムもチェックしてみました。
CIMG3804.jpg
問題は無さそうです。

ホームページで見て少し不安に思っていたのですが…
CIMG3805.jpg
CIMG3806.jpg
脱落防止用の溝が切ってありませんでした。光軸的にはこちらの方がずれが少なくていいのですが、油断すると落としてしまいそうです。セッティングの際には注意しないといけません。

アトラス80付属の天頂ミラーを並べてみました。
CIMG3807.jpg
開口部の大きさが全然違います(驚)。試しにアトラス80付属の天頂ミラーにPL32mmを取りつけて覗いてみると、わずかに周辺部がケラれます。見かけ視界50度のアイピースでこれなので、それ以上の見かけ視界のアイピースは性能を十分発揮できないことは明らかです。

それにしても…
CIMG3808.jpg
PL32mm、でかっ(汗)。不用意に扱うと落としてしまいそう。注意しないと。

夜空は雲がわいていて月にもヴェールがかかる悪条件でしたが、ファーストライトを敢行しました。32mmを取りつけて実視界をチェックすると、M45(プレアデス星団、昴)はほぼすべてが視界に入り、オリオン星雲は上下含めての3つ星が余裕で視界に入り、カタログ値通りの見かけ視界はありそうです。これなら導入もだいぶ楽になりそうです。

続けて天頂プリズムですが、月に向けてアイピースを取り換えてチェックしてみました。PL32mm、K25mm、K10mmでは特に問題もなく、十分にシャープで収差も目立たず、実用には耐えそうです。しかし、Or6mmでは色収差が目立ち始め、月や木星では色に問題が出てきそうな感じです。

しかし…この日は強風で視界はゆらゆらと揺れ、雲もかかって正確なところはわからなかったので、好条件の時にいろいろとチェックしてみたいと思います。とりあえずは十分使えそうで、ホッとひと安心といったところです。

しかし…ひとつ問題が。
CIMG3809.jpg
ネジ山、なめてるやん(苦笑)。ま、中身に問題は無さそうだし、笠〇だし(爆)、クレームにはとりあえずしないでおこうかと思っています(笑)。

おっともう22時半。もう風呂入って寝ないと。それでは、またっ。

【夜中に追記】
23時半過ぎに、この時間なら木星が見えているだろうと思って夜空を見上げると、雲の間から木星が顔を出していました。これは見なければ、と思って、天頂プリズムをつけて家の中から窓を開けて木星を見てみると、シンチレーション最悪でゆらゆらしながらも、なんだかとてもよく見えます。これはいけるかも、と思って、この天頂プリズムを買った最大の理由である、「星雲、星団が倍率を上げても明るく見えるか?」を確認するために、夜中で風も強くて寒かったのですが、外に望遠鏡を持ち出してM81に筒先を向けてみました。

月明かりの影響でバックが明るかったのですが、天頂プリズム+PL32mm の組み合わせで見てみると、淡いながらもなんとか見えることを確認しました(M82は月明かりが明るすぎて見えませんでした)。そこでアイピースを K 10mm に替えてみると、おおっ、なんだかよく見えて、ピント合わせも天頂ミラーの時より楽にできるような感じがします!そこで思い切って Or 6mm に替えてみると、こいつもいつもより明るく見えて、なんとか M81 を過剰倍率である 167 倍で確認することができました。

最後に天頂ミラー+PL 32mm で月を眺めてみると、シャープでいい感じでした。

初見の印象としては、天頂プリズムは明らかに天頂ミラーよりも反射率が高そう、ということがわかって、とりあえずは一安心でした。ちょっと残念だったのは Or 6mm の時にミラーよりも色収差が増幅されることでしたが、木星などでは気にならなかったので、月を見る時にはミラーを使って、それ以外ではプリズムオンリーで大丈夫なようです。これでおとめ座銀河群が良く見えたら万々歳なので、月明かりの影響が無くなってからトライしてみたいと思っています。

さて、もう1時半を過ぎたので、寝ますか。では、おやすみなさい。
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超々々々々お久しぶりです [天文]

超々々々々お久しぶりです(汗)。えーっと、前回の記事の日付が2016年12月11日なんで、約3カ月も放置していたことになります(大汗)。

とはいえ、twitter の方はマメにつぶやいていたので、死んでいたわけではありません(笑)。モバイル機器と twitter はやはり相性がいいようで、ついついお手軽につぶやいてしまいます。140字という制限も、逆に長く書かなくていいということにもつながって、そういう意味でブログはおろそかになってしまうようです。

…って、言い訳ばっかだな(大汗)。ま、twitter だと短すぎて書けないこともままあるので、おろそかにせずにぼちぼち書いていきたいと思います。

というわけで、思わずポチってしまいました。ポチったのは次の2点です。

・31.7mm 天頂プリズム
・GS FMC Plossl 32mm

名前でお分かりの通り、笠〇トレーディングの商品です。

アトラス80に付属の天頂ミラーは以前から不満を持っていたのですが、ようやくポチりました。笠〇さんの方では3月から天頂プリズムの高級版が出たようですが、諭吉さんが必要な値段なので、安価なモノコート版にしました。

ココのプリズムを選択した理由はもちろん安かったからですが(笑)、安かろう、悪かろうでは意味がありません。実際の品質は物が来てみないとわかりませんが、ある程度確かだろうということと、次のような理由で選択しました。

・天頂ミラーはメンテナンスが大変そう
天頂ミラーは平面性と反射面の精度が確かなら、天頂プリズムよりも良く見えます。それは物理的に収差が発生しないからです。しかしながら、反射面は時間が経つと必ず汚れてきます。反射面というのは昔に比べると丈夫にはなってきたようですが、それでもおそらく素人によるメンテナンスはご法度でしょう。それに対してBK7+モノコートのプリズムのメンテナンスは比較的容易そうで、掃除代もかからなさそうなので、こちらにしました。

・付属のミラーよりは確実に反射率は高いだろう
付属のミラーの反射率は、おそらく85%ぐらいではないかと見積もっています。それに対し、BK7 + MgF2 モノコートの入射、および射出面の損失は2%程度で、BK7の内部通過時の損失を1%未満とすると、トータルの反射率は95%程度となり、確実に付属のミラーよりはいいはずです。もちろん高級ミラーやプリズムに比べると反射率は落ちますが、コストを考えるとこれで十分かな、と思っています。

・アトラス80なら天頂プリズムで生ずる収差は問題なさそう
最近流行りの短焦点屈折望遠鏡に天頂プリズムを用いると、色収差や球面収差などが増幅されてしまいます。今はプリズムよりミラーが流行っているのはそのためです。それに対しアトラス80は昔ながらの長焦点屈折ですので、そこまで収差の問題は少ないだろう、ということで天頂プリズムを選択しました。

以上は天頂プリズムを選んだ理由です。接眼レンズに Plossl 32mm を選んだ理由は、アトラス80で最大の実視界が得られることと、価格です(笑)。お金があればテレビューのパン・オプティック 24mm が欲しかったのですが、お値段が…(汗)って、プリズムも含めてよくよく読んだら結局コストの安さが理由のような気が(爆)。ま、これらは今週中には多分届くと思うので、その時にはまた報告しようと思います。

久々に長々と書いたら疲れました(苦笑)。長い文章は気を使いますな(汗)。短く書けよという説もありますが、ま、そこはそれということで。またぼちぼちアップしていきますので、ごひいきに。それでは、またっ。
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