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大阪市音楽団の処遇のニュースを聞いて [吹奏楽]

ゴールデンウイークの続きを書こうかと思っていたのですが…ワイドショーであるニュースをやっていてすごく気になったので、今回はそのことを書こうと思います。

そのニュースとは…大阪市音楽団を2012年度限りで廃止し、楽団員は分限免職(=解雇)とする、というものです。

大阪市長である橋下徹は、大阪市音楽団には年間4億8千万円もの経費(=税金)がかかっており、財政事情が厳しい大阪市の状況では対費用効果がほとんどない音楽団に支出する理由はなく、音楽しかやってきていない者を配置転換はできず、分限免職もやむを得ない、というのです。音楽団側も性急な廃止はやめてほしいと訴えるものの、橋下市長は「4,800万円の収入増が見込めるのなら存続を検討する」とそっけないお答えだったそうです。

このニュースを聞いてブログを書くためにネットを色々と巡ってみたのですが…意見として「橋下氏は正しい。吹奏楽ごときにお金を出すなんてありえない。英断だ。」というのが多かったのには、吹奏楽に関わる身としては少なからずショックでした。吹奏楽はオーケストラなどよりレベルが低い、といまだに思われているなんて…(涙)。吹奏楽出身者でオーケストラに入れる人なんかいない、とか、吹奏楽なんて鼓笛隊でしょ、とか、なんだか見ていて悲しくなってしまいました。

打楽器なんて1曲の中に数回しか出番が無いから、楽でいいよね、なんて普通に言われるように、あまり音楽を聞かない人にとって楽器に対する認識なんてその程度のものです。華やかなステージの裏でどれだけの苦労や練習がなされているのかなんて、楽器をやったことのない人にとっては想像もできないことなのでしょう。そういえばこの人、大阪フィルや文楽もやり玉に挙げていましたよね。この人には芸術の醸成などといったことにはまったく興味がないのではないか、なんて思えてしまいます。橋下市長は大阪市音楽団の演奏を聴いたことあるのかなぁ。おそらく…(ここはノーコメントで)。

確かに市が吹奏楽団を丸抱えしてコストがかかることに関しては、改善するべきことかもしれません。でも、いきなり来年になったら解雇なんて、それはあまりにひどすぎます。解雇された楽団員はどうやって飯を食っていけばいいのでしょう。橋下市長は「腕があるのなら稼げるでしょ」なんて、音楽家として食べていくことがどれだけ難しいのかをまったく知らないようなコメントを吐きつけたとも聞きます。これじゃあ雇用主(市長)は従業員(楽団員)を自由に解雇できる、といった悪しき前例になりかねません。弁護士出身だからおそらくその辺の計算はしているでしょうけど…。

この人(橋下市長)、最近ちょっとやりすぎのような気がしてなりません。大阪市、大阪府、国を変えていこう、という気持ちはわかりますが、これでは独裁です。独裁者は初めはもてはやされますが、いずれ正体がばれたところで破滅へと向かっていくのが世の常です。橋下氏がそうならなければと、ちょっと思います。

吹奏楽団として独立してやっていけているところなんて、おそらく無いのではないかと思います。オーケストラや吹奏楽といった音楽団体を寄付や税金で維持し、文化的価値を醸成していくといった考え方は、欧州などでは一般的で常識みたいな感じなんでしょうけど、日本ではまだまだです。大阪市として丸抱えは問題だとしても、今後の方針を楽団員だけに考えさせるのではなくて、市もいっしょに考えていくこともできるはずです。だって、楽団員も公務員なんですからね!なんでも目に見える銭だけで考えるのではなくて、目に見えない銭=芸術的価値もコストに組み入れるような考え方を橋下氏には持ってほしいものです。

なんかまとまりのない文章になってしまいました。校正する気力は夜勤中日なので、ありませぬ(眠)。なんか気になれば後日書こうと思います。あ、GW後半のこともね(苦笑)。それではまた。
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